深まりゆく秋の贈り物
一ノ関の萩荘に父親が買った小さな畑があります。周りには住宅や短期大学が建ちならび、大きな設計事務所まであるところです。30数年前、父が畑の四隅に梅の木と柿の木を植えました。北西と南東に植えられた木は、春先に見事な梅の実をつける大きな木に成長しました。毎年シソの葉とともに漬けられた梅は、おいしい梅干しとなって我が家の食卓を飾ってくれます。北東の隅の柿の木も毎年秋になると見事な渋柿を実らせる大きな木になりました。今年は若干、実が小粒ではありましたが、例年通りの豊作です。早速自宅の軒先に干してみました。やがて中がとろとろのあんぽ柿になるでしょう。不思議ですね。生でかじると耐えられないほどの渋柿が、濃厚な甘みを持った最高の食べ物に変わってしまうのですから・・・。3週間後、白い粉が浮き出てくる頃が待ち遠しい毎日です。まもなく秋も終わりを迎えます。