モーリオへの出張

3月3日 ひな祭りの日に、モーリオ(盛岡)に出張してきました。ニューヨークタイムズで「2023年に行くべき世界の52の街」という特集の中で、なんとロンドンに次いで第2位となった盛岡。はじめ聞いた時は「えっ、本当なの」と思いましたが、考えてみると確かに奥深いものがこの街にはありそうです。今回は研修の合間に周った盛岡の街角のスナップをお送りします。(ちなみに「モーリオ」とは、賢治が作品中で創作した盛岡をモチーフにした街の名前です)

盛岡に観光で訪れた人は必ず立ち寄る場所が、ここ材木町。宮沢賢治にまつわるいろいろな仕掛けが随所にある、とっても素敵な街です。

賢治もたびたび訪れた書道用品専門のきづや西林堂

きづや店頭に置かれた賢治のモチーフ

なにやら不思議の国の電話ボックス・・・ 

賢治の名作『セロ(チェロ)弾きのゴーシュ』をモチーフにしたブリキ製のセロ

古美術商の百萬堂本店 面白くて不思議なものがたくさんあります。

パーキングタワーに描かれた賢治の世界

賢治のはじめての出版本「注文の多い料理店」の版元となった光源社 光源社の創業者は、盛岡一中時代の賢治の後輩でした。

賢治が見つめる先は岩手山か・・・

南昌荘玄関  この日は年に一度の「雛飾り特別展」が行われていました。南昌荘は、明治の実業家・瀬川安五郎によって邸宅として明治18年に建てられました。明治30年代に伊藤博文も訪れ、またかつて原敬も一週間ほど滞在したことがあるといわれています。1000坪以上の広大な敷地に四季折々に咲き誇る植栽が訪れる人に豊かな安らぎを与えてくれます。

南昌荘は

生家跡に建立された新渡戸稲造の銅像 5,000円札の肖像になった新渡戸稲造。旧制第一高等学校の校長や京都帝国大学・東京帝国大学の教授を歴任。「我れ、日本とアメリカの懸け橋とならん」と思い願った一級の国際人が書いた著書『武士道』は、世界中で翻訳されて、今もたくさんの人々によって読み継がれています。

盛岡人の故郷を代表するこころの拠り所 中津川河畔 写真左側は盛岡城跡

マニアから絶大な人気を誇る 喫茶ふかくさ 全国から熱狂的なファンが訪れます。

今はおしるこ屋さんとして使われている紺屋町番屋。

盛岡を代表する食の殿堂 わんこそばの有名店・東家本店

盛岡には街のいたるところに、昭和レトロのこんな昔の建物がさりげなく存在するのです。

旧盛岡銀行本店(現岩手銀行) 赤煉瓦の盛岡を代表する建物です。

盛岡城内堀跡に沿うように立つ戦後すぐに建てられたEst.21ビルデイングは、全国でも珍しい「縦割り長屋風区分所有ビルディング」

本当に「世界の訪れたい52の街のうち第2位」かと問われると、少々疑問もわきますが・・・。盛岡は、なかなか奥深い味わいのある街であることは間違いありませんね。かつて住んだ仙台・広島・博多といい勝負です。