世界遺産の上に燃える夕陽

下の写真は事務所の駐車場から眺めた世界遺産・毛越寺の上にひろがる夕陽です。こんな真っ赤に燃える夕陽はしばらく見ていませんでした。

いつだったでしょうか。あれは確か私が高校2年か3年の頃だったように思います。学校が終わって一関から自転車で家に向かっていた時のこと、西の空にひろがった燃えるような夕陽に目を奪われたことがあります。何かつらいことがあってものすごく落ち込んでいた時のことでした。いまとなっては何があってそんなに落ち込んでいたのかすっかり忘れてしまいましたが、すごくつらい気持ちの中で夕陽を見たことだけは、はっきりと覚えています。西の空に沈もうとするさびしげな夕陽が『今の自分には最高に似合っている』と、つらさを勝手に自分自身で倍増させていたような気がします。恥ずかしながら「青春」ですね。笑ってしまいますが、まるで自分が映画の中の悲劇のヒーローにでもなったような感覚だったのでしょうか。

ひとは喜怒哀楽、こころの浮き沈みの激しい時のことは、意外に何年たってもはっきりと覚えているような気がします。そしてそれが映像と一体となった時にはより一層鮮明に・・・。50年も前のことを懐かしく思い出しながら、久しぶりに見る「燃えるような夕陽」でした。

沈みゆく夕陽