大文字送り火 Vol.2

8月11日<山の日>の朝、16日に行われる大文字焼き送り火の火床つくりが、平泉の大文字山で行われました。当日はNPO法人みんなでつくる平泉の会員と有志、そして平泉中学校からは1年2年の生徒ならびにその保護者の皆さんが参加してくれました。総勢190名。大文字送り火は毎年行われる恒例行事であり、京都の五山の送り火と並び称される儀式でもある事から、取材のため多数の報道関係者がつめかけています。

初めに本日の作業の簡単な説明が行われたあと、参加者の皆さんには山頂に向けてバケツリレーができるような配置についてもらいました。中学生には大文字の大の字の一画目と二画目(ノ)のスタート部分で待機してもらいます。

あずま屋に高々と積み上げられた角材の束と卒塔婆そして焚き付け用の布切れや端切れがはいったビニール袋。これを大文字の大の字のてっぺんめがけて、バケツリレーよろしく次々に運び上げていきます。大の字の各部をA・B・C・D・E・Fの五つの部位に分け、その部位ごとに火床の資材を運び上げます。Aが終わった段階で休憩。Bが終わったところでまた休憩と、間に5分から10分くらいの休憩をはさみながら作業は続きます。皆さん最初はおぼつかない腰つきでしたが、少しづつ慣れていき、終わりの頃にはずいぶん腰の据わったいい働きっぷりを見せていただきました。火床の資材が運びあがったところでそれぞれの部所担当の人たちによる火床作りがスタートです。10時をすぎた頃から雲が切れ、日がさんさんと降り注ぎ始めました。山の上とはいえ気温はどんどん上昇します。大変な暑さの中でも中学生たちは、元気に大きな明るい声で山の上を勢いよく盛り上げてくれます。元気いっぱいの子供たちに保護者の皆さんも大いに元気付けられていました。11時過ぎ、64個の火床すべてが調えら、見事に今年の火床が完成です。

本日参加いただいたみなさん。みなさんが運び上げ、積み上げてくれたひとつひとつの火床に火がつけられていき、いよいよ64個すべての火床が燃え上がった時、ついに大文字山の山中に大きな大の字が見事に描かれるはずです。先祖の御霊が空に戻るとき、その送り火として真っ赤な大文字が燃え上がってくれることでしょう。本日参加のみなさんには、生涯忘れられないいい思い出となることと思います。本日は本当にお疲れさまでした。