春の藤原まつり

5月3日(土) 春晴れのなか、今年も春の藤原まつり「源義経公 東下り行列」が賑やかに開催されました。今年の義経役は、男性アイドルグループINIの尾崎匠海さん。そして秀衡役が気仙沼市長の菅原茂さん。北の方役が仙台でOLをされている桑島華子さんです。

例年通り、3日の朝は6時半に平泉町役場に集合。保存会全員(37名)と平泉町役場職員による合同朝礼が行われます。その後、各人の担当部署に配置して、10時スタートに向けての最終準備に入っていきます。

行列の朝、出発前に自宅庭にて

行列に参加する人々の着替えがならぶ平泉町役場特別室

牛飼い童子たちの着替えの衣装

私は例年通り御所車の担当ですが、昨年までの秀衡担当から今年は北の方担当に変わりました。昨年まで北の方を担当していたベテランの保存会会員が、昨年末をもって退会したことによる北の片担当へのシフト替えとなりました。我々御所車担当は全員で4名で、私がチームの責任者です。前々日に倉庫から搬出して中尊寺第一駐車場まで牽引してきた御所車の清掃と最終チェックを行います。

出発前、中尊寺第一駐車場にて

行列は午前10時に中尊寺を出発する「出迎え行列」から始まります。平泉の玄関口である毛越寺に義経主従一行が到着したとの報告を受けて、藤原秀衡が中尊寺から毛越寺まで義経を迎えに出かけたとされる故事にちなんだ行列です。中尊寺から途中平泉駅を通って毛越寺までの約4キロの道のりです。本日の主役「義経(尾崎匠海)」が登場しない行列ですので、沿道はまだ見物客の数も多くはありませんが、この行列を永年見ている「通」の客は、観光客でごった返す義経登場の午後の行列(本行列)よりずーっと平安絵巻を感じられるといって、午前の「出迎え行列」だけ見るという人もたくさんいます。

中尊寺 第一駐車場

平安絵巻を見るような市女笠の侍女たちの行列

華やかな衣装をまとった牛飼い童子たちが、中尊寺通りの石畳の上をすすんでいきます。その後には出迎えた後、義経の奥様である静御前(北の方)を乗せる空の御所車がつづいていきます。

遅咲きの桜が、行列に彩りを添えます。

中尊寺通りを毛越寺に向かって進む出迎え行列

毛越寺通リ交差点に差しかかった行列

毛越寺に到着して休憩中の牛たちに水と飼い葉がたっぷり与えられます

馬たちも一休みです

いよいよ午後の本行列に向けて準備に入る人々

本堂前の鎧武者たち

本番前のひと時 両側はたくさんの観光客でいっぱいです

舎人(とねり)のふたり

御所車を引いてくれる牛と、御所車の乗った北の方

毛越寺本堂前の義経公と観客

外国人観光客もたくさん来ています

毛越寺山門前の秀衡公をのせた御所車と牽引する舎人のふたり

いよいよ午後の本行列が毛越寺を出発します

毛越寺通理を行く義経公東下り行列 遠方に見えるのが束稲山

まるで平安絵巻ですね

平泉駅前の行列風景

平泉駅前で観光客に手を振る義経(尾崎匠海さん)

藤原秀衡公は御所車をおりて玉座に乗り換え中

さあ、ここからは御所車から玉座に乗り換えて、月見坂の登りに入ります。 観客から「落とすなよ」の声がかかります。

槍を持った鎧武者

義経公を護衛する鎧武者のあとに乗馬の義経公、そして北の方がつづきます

義経公(尾崎匠海くん)は、乗馬のままで月見坂の急峻をこれから登っていきます。

天候にも恵まれ、本日の行列にはたくさんの観光客がつめかけました。尾崎匠海さんのファンの方々もずいぶんたくさんお越しいただいたようです。平泉町観光商工課と一関警察による発表によりますと、この日一日の観光客の総数は24万5千人とのことでした。東下り行列史上3番目となる来観者の数でした。本日参加いただいた役者の皆さん、そして裏方を支えた化粧担当や着付け担当の方々をはじめとする関係者の皆さん、また牛や馬の関係者の皆さん、本当にお疲れさまでした。何事もなく無事に終わることができた素晴らしい一日となりました。皆さんありがとうございました。