いわき出張
出張で福島県のいわきに行ってきました。郡山から単線の磐越東線を1時間40分。線路の両側から生い茂る枝葉を鳴らしながら、列車はなかなかのスピードで走り抜けていきます。迫りくる枝葉の中を走っていたかと思うと、突然視野が開けて真下に渓流の流れが現れます。郡山・いわき間1時間40分、そのうち1時間以上は山あいを抜けて走る典型的な山間路線です。列車はまるで緑のトンネルの中を走っているようです。もちろん本物のトンネルも有に10か所以上はあるでしょうか。トンネルの中に入った途端、車窓が鏡のように車内を映し出します。窓に映る反対側の座席の女性がじっーと外を見ているのは、おなじように窓に映る車内のながめを見ているのでしょう。
そして、そのトンネルを抜けるとまたしても、両側を疾風のように緑が流れていきます。エンドロールのような、夢のような映像が目の前を流れていくのを眺めているうちに、ウトウトと気持ちのいい眠気がやってきます。それでも列車は緑のトンネルをどんどん駆け抜けていくのです。
大きく左にカーブを切りながらすこしだけスピードが緩くなり、そろそろかなと思い始めたころ、とつぜん緑が途切れパッと視界が広がりました。車内アナウンスが、まもなくいわき駅に到着することをおしえてくれます。